
「昔はよく見かけたのに……」ではなく,「昔は見たことがなかったのに……」という表現があてはまるのはこの蝶です。
2年前,表の仕事の職場近くの沼周辺でこの蝶を発見したときには,それはもう興奮しました。今まで見たこともない赤い斑点のあるゴマダラチョウかしら? 「新種発見かもしれない!」などとドキドキしたものです。図鑑で調べてみると,「ベトナム北部から中国・朝鮮半島に分布する普通種。日本では奄美大島周辺で確認されている。」ということでした。新種ではないにしても,国内では奄美群島でしか見られないチョウを茨城県で確認するなんて大事件です。さらに調べてみると,「1996年,埼玉県秋ヶ淵公園で突如として確認され,その後関東南部でも発生を確認。2006年には東京都内,2010には関東北部・山梨・静岡・福島・愛知・京都の各府県で確認されている。」という報告を見つけました。なんと伊豆大島や富士山頂でも撮影された記録があり,最近では栃木県小山市でも発生が確認されています。
どうやらマニアが中国大陸産のチョウをゲリラ的に放蝶したらしいということのようです。
現在では,危険外来種に指定され観察が続けられています。
「見たことのないものを見られる」うれしさも否定はしませんが,古来の生態系への影響も心配になります。自然の変化によって生物の分布が変化するのはやむを得ないにしても,人為的なそれには諸手を上げて賛成とはいきません。「自然の変化も人為的なものなのでしょう」と言われれば確かにそうなのですが,やはり首を傾げてしまいます。
話は変わりまして,8月26日のイベント参加についての詳細ですが,心配した通り,1号バンマスからの詳しい情報は,まだのようです。言い訳が楽しみです。
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